力のつり合い

こんばんは。

今日は、M2の佐土原が久しぶりにブログを書きます。

タイトルにもある「力のつり合い」について、徒然なるままに書いてみようと思います。

このブログで力のつり合いと言うと、中学校の理科で登場し、その後長い付き合いをすることになる、あの力のつり合いを思い浮かべる人が多いのではないかと思います。

しかし、「力がつり合う」と言うと日常的には、スポーツの試合などの勝負事で使うことが多いのではないでしょうか。

お互いの力が拮抗していると、たとえ小学生のサッカーの試合でも熱い気持ちになってしまうのはなんとも不思議なものです。

一方で、力がつり合わなさすぎる状態というのも、僕らの好奇心をくすぐる対象であります。

時に、私はそれほど容姿に恵まれた人生を歩んできてはおりません。

これは悲しいことながら、客観的な情報を積み重ねて得た、逃れようもなく受けとめられようもない事実であります。

そんな我々にとって、美男美女のカップルほど興味を惹かないものはなく、かたや、おそらく同志なのではなかろうかという、ブラザーとでも呼びたくなるような男性が、絶世の美女と共に歩いているのを目にすると、この心は踊り、思わず目で追ってしまうわけです。

なるほど。

力のつり合いとは対象のバランスを表すものであり、おそらく、多くの人はそれに興味があるのではないでしょうか。(今回の例えは悪いです。)

実際に宇宙に浮かぶ天体を考えても、力のつり合いは非常に重要です。

我々が地球の重力のおかげで地面から離れずにいられるように、その地面自体も(天体自体も)自身の重力で中心へと引き寄せられています。

ですが、地球の表面は地球の中心に向かって潰れていくことはありません。

それは、その重力と地球内部の圧力がつり合っているからです。

ですが、私の研究対象であるブラックホールは、質量の大きな星が、そのあまりに強力な自身の重力によって、中心に潰されていくことで、形成されることがわかっています。

ブラックホールも圧力と重力のバランスが悪いのです。

サッカーの試合ならば、どんなに力の差があっても、いずれ試合は終わり、決着がつきます。

それでは、重力と圧力の間では、どのような形で決着がつくのでしょうか。

それを知るためにはブラックホールの内部構造を知らなければなりませんが、それはまだ誰にも分かっていません。

私もそれを知りたくて、ブラックホールの研究をしています。

やはり、私は、バランスの悪いものが好きなようです。

小林研究室

東京学芸大学 小林研究室 (宇宙・素粒子研究室)

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