不思議な図形③
雨だからか、今日は静かめな小林研です。
先日までの話をまとめて、今日はいよいよシェルピンスキーのギャスケットのハウスドルフ次元を計算していきます!
ハウスドルフ次元とは。。。
ある図形を1/Lに分けて、元の形と同じ形がN個現れたとします。
NとLに
N=L^{d_h}
という関係があるとき、このd_hをハウスドルフ次元と言いました。
「線」「面」「立方体」のハウスドルフ次元は、それぞれ、1,2,3となることも確認しましたね。
今日はこれを使って、シェルピンスキーのギャスケットの次元を考えてみましょう。
対数の知識を使うので、少し難しいかもしれませんが、チャレンジ!
昨日までと同じように、考えてみましょう。
https://en.wikipedia.org/wiki/Sierpinski_triangle#/media/File:Sierpinski_triangle_evolution.svg
まず、三角形の一辺の長さを1/2倍します。
すると、黒い三角形の数は何倍になりますか?
そう、3倍ですね。
本来なら、4倍になるはずですが、真中がくりぬかれているため、3倍にしかなりません。
これを↑の定義から考えてみます。
N=3、L=2なので、
3=2^{d_h}
代入するとこうなります。両辺の対数をとって、、、
ln3=d_h ln2
d_h=log_2 3
これを電卓で計算すると、ハウスドルフ次元は1.58496250072≃1.58になります。
つまり、1次元よりは大きいけど、2次元よりは小さい、という予想が正しいことが確かめられました。
分数の次元、というとすごく不自然な感じがしますが、数学的にまじめに定義することによって、導くことができます。
こういったフラクタル図形の上での物理を考えると、非常に面白い現象がみることができます。
僕も、卒業研究で取り組んでいます。
おいおい、他の分野についても紹介したいともいます!
ではノ
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