2019年度 初ゼミ

みなさんこんばんは。無事新4年生に進級できました、伊理です。

卒業までに必要な単位も残り少なくなってきまして、今年度は研究に力を入れていきたいです。

さて、本日より新しく小林研究室に入ってきた新3年生によるゼミがスタートしました。今年は、シュッツの「相対論入門」を読んでいきます。

私たち新4年生としては今後は新3年生に質問する立場となりました。

今日のゼミに参加して、今までとは違った角度から相対性理論を考えることが必要だと実感しました。

本日のゼミの内容は特殊相対論のはじめの部分についてでした。

キーワードは「光速不変」。

いやいや、光速は秒速30万kmで一定でしょうと思う人もいるかもしれませんが、ちょこっとだけお話しさせてください。

光速不変の原理というものは、1887年にマイケルソンとモーレイによって実験的に初めて確認されたもので、光の速さはどの観測者から見ても一定というものです。

対比のためにニュートン力学で考えてみます。地面の上に立っている人からみて、時速100kmで移動している物体があるとします。立っている人から見た物体の速さは当然、時速100kmです。ここで、物体が運動している方向と同じ方向に時速30kmで移動する人を考えてみましょう。移動している人から見た物体の速さは、100-30=時速70kmに見えます。

しかし、もしこの物体が光であったなら、話は変わってきます。

先述の通り、光速は不変で、どのような人からみても光の速さは同じに見えます。つまり、先述の止まっている人と時速30kmで移動している人のどちらにとっても光速は秒速30万kmと見えます。たとえ、移動している人の速さが時速10万kmだとしても、光速は時速30万kmです。近似ではなく、厳密に同じになります。

当然これは信じがたいことですが、マイケルソンとモーレイによってこれは確認されました。

これをもとにすると、感じる時間は人によって異なります。例えば、より大きい速度で移動している人はより時間を遅く感じることが導き出されます。このような理論を展開したのが、アインシュタインの特殊相対論です。

今後のゼミでは、これを考えると、止まっている人と動いている人では世界の見え方にはどのような違いが生まれるだろうということについて考えていきます。

時間と空間を一緒に考えるため、t,x,y,zなどのアルファベットが多く登場します。この話になると、ついつい思い出してしまうことがカクテルです。

私は普段、自宅でカクテルを作っては嗜んでいます。カクテルの1つにXYZというものがあります。XYZとはご存知の通りアルファベットの最後の3文字であり、これが転じて「これ以上ないほど美味しいカクテル」という意味で名付けられました。度数は高いですが味はまろやかなので、機会があればお試しいただければと思います。

来週のゼミでは、今日の内容の続きを勉強します。

3年生、4年生共に勉強し、質の高い学びが得られるよう努力します。

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小林研究室

東京学芸大学 小林研究室 (宇宙・素粒子研究室)

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