10連休が明けましたね。
お久しぶりです、B4の藤澤です。
ついに改元を迎え、平成から令和になりましたね。
日本史を学んでいるときに、白河上皇や後鳥羽上皇のことを学びましたが、まさか自分が生きている間に上皇に出会えるとは思いませんでした。このことに気づいたとき、訳もなくテンションが上がりました(笑)
改元という時代の節目に立ち会い、改めて、時代は移りゆき、時間はただただ進んでいくことを実感しました。
時間といえば!! 私は宇宙論班に所属しているのですが、最近は「時間結晶」というものに興味があります。時間結晶と聞くと、時間が結晶化したものなのか?と思ってしまいますが、そうではありません。ここでいう結晶とは、”座標軸上で周期的な構造を繰り返す”という意味です。
結晶の例として、空間結晶である面心立方格子があります。高校の化学で習う結晶の1つですね。面心立方格子を並べると、原子が存在しているところと存在してないところが、周期的に並んでいます。空間軸に対して周期的な構造を繰り返しているので、空間結晶ということですね。ただし、任意の空間軸を用いていいわけではありません。軸のとり方によっては全ての方向に全く同じパターンで並んでいるとはいえない場合もあります。
このように空間が一様ではなくなるので、空間に対して原子の作り出した”ムラ”ができるわけです。これを物理では、空間並進対称性の破れといいます。ここで大事なのは空間結晶はなんらかの外力によって、結晶構造を保っているわけではありません。つまり、空間結晶は”自発的に”空間並進対称性を破る物質と言えます。
それでは、時間結晶に話を戻しましょう。これまでの話を踏まえると、時間結晶とは、「時間軸に対して、結晶構造をもつもの」であり、「時間並進対称性を自発的に破っているもの」ということになります。
この時間結晶の考えは2012年にMIT(マサチューセッツ工科大学)の教授であるフランク・ウィルチェック氏によりもたらされました。2013年には実際に作るための方策が発表されましたが、これに応じて、熱平衡状態では時間結晶は作れないことが証明されました。しかし、非平衡状態で時間結晶を作る試みがされ、2016年についに実験で作られました。今では、日本でも筑波大が時間結晶を作ることに成功しています。
ここまで時間結晶とは何か、という話をしてきました。一見、宇宙には関係なさそうですが、ここ最近、この時間結晶の考え方を宇宙論に応用する「宇宙論的時間結晶」というものが考えられています。これにより、宇宙論での未解決問題(インフレーションやダークエネルギーなど)へアプローチすることができると考えられています。
…と長くなりましたね。今回はこの辺で!
これからもっと宇宙論や時間結晶について勉強して、またお話ししたいと思います!
以上、藤澤でした!
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